このレポートの写真はだいさん撮影



 このところソウルの夜は零下を刻んでいたというのに、暖かな陽射しに恵まれた2009年3月8日。ついにこの日、西大門独立公園内で「戦争と女性の人権博物館」の起工式が開催されました。
 起工式では5人のハルモニが一緒です。コンサートにも来ていただいたイ・ヨンスハルモニとキル・ウォノクハルモニ。大阪での収益金をお届けしたときにウリチプでお会いした関釜裁判の元原告イ・スンドクハルモニ。一昨年名乗り出られ、この日のために釜山から出てきていただいたイ・マクタルハルモニ。以前ナヌムの家で暮らしておられ、今は釜山で暮らしておられるキム・ポクトンハルモニも。
 その他日本から来た私たち約60人とあわせて、約200人もの人がこの場に集まりました。もちろん我らが李政美さんも一緒です。

 ステージは前半韓国の有名コメディアンが司会し、歌手や賑やかなコメディアンが続々登場。一転して落ち着いた雰囲気の後半も、日本でも有名な(冬ソナのキム次長役の)俳優クォン・ヘヒョさんとリュ・シヒョンアナウンサーが司会で、日本のこの手の集会とは随分イメージが違います。韓国の民主的な社会基盤の違いを見せつけられるようでした。そしてこの「戦争と女性の人権博物館」が社会の支持を集めているということでもあるのでしょう。参加者には韓国の若い人が目立ち、とても活気に満ちた雰囲気です。
 李政美さんは後半遅く、ほとんどトリのような位置での登場でした。
 それまでに多くのゲストスピーカーが舞台の上で挨拶されたのですが、日本から訪韓した人も政美さんを除いても4人もいました。この「戦争と女性の人権博物館」は日本に住む私たちにとってもなくてはならない施設だし、また日本での募金活動が建設のために重要であることは間違いありません。

 大阪のつながるコンサート実行委員の方清子さんは、この間の大阪での取り組みについて紹介し、大阪でのつながるコンサートが大盛況であったばかりか、それを契機にして関西での「慰安婦」問題への取り組みが活性化し、地方議会で意見書を可決させる運動などにつながっていることを報告しました。
 つながるコンサート東京実行委員長の梁澄子さんは、映画「オレの心は負けてない」の上映運動(ちょうど韓国語版が完成したばかり)について話したほか、起工式のわずか1週間前に開催されたつながるコンサート東京が大盛況に成功したことを報告しました。
 そして李政美さんから、大阪のコンサートで241万円が届けられ、東京のコンサートでもそれを上回る収益金が届けられる予定だと報告されると、会場からどよめきが湧き起こりました。
 コンサートに関わった人間として、思わずガッツポーズですよ!



 この日この会場で歌った韓国語の「オギヤディヤ」は、喜びと未来への希望で溢れていました。ハルモニたちの戦争中の苦しみ、解放後半世紀もの苦しみを、まさに希望へと転化する歌声でした。

  悲しみの海に 小さな舟浮かべて
  波にのまれて沈まないように
  希望の歌 うたいながら
  さあ、舟を漕ぎ出そう



 バックギターは佐藤行衛さんで、日本ではまずみることのできない組み合わせ。行衛さんのフォークロックなギターも力強く、前に漕ぎ進みます。
 もちろん会場のみんなも、舟を漕ぐ振付で一緒に歌いました。会場にいるみんなで、舟を漕ぎ出しました。

  オギヤディヤ オギヨチャー
  オギヤディヤ オギヨチャー

 イ・ヨンスハルモニはこれまでの苦労を思い「うれしくて死にそうだ!」と絶叫しました。(もちろん亡くなられては困ります。大阪のコンサートの打ち上げで仰有ったみたいに、200年生きてもらないと。)
 キル・ウォノクハルモニは「博物館は私たちのためにではなく、次の世代の人たちが人権や平和を学ぶためにこそあるのです。決して同じことが繰り返されてはなりません。ともにがんばりましょう」と力強くアピールされました。大阪のコンサートでも同じ事を言われましたが、まさにその通り。博物館は私たちや私たちの子どもたちのためにある施設であり、それがゆえに誰よりもハルモニたちのための施設なのです。
 挺対協の尹美香共同代表から報告があったのですが、必要な建設資金約35億ウォンのうち、現在まだ17億ウォンしか集まっていません。起工式が行われても、道まだ半ばです。
 さあ舟を漕ぎ出そう!(チャア、チョバダロ ノルル チョオラ!)

 私たちつながるコンサート実行委員会は、コンサートのDVDを作成しました。もちろんこのDVDの収益金も、全て博物館の建設委員会に寄付されます。何億ウォンといわれても気の遠くなるばかりですので、とにかくできることをやるしかありません。まずはがんばってDVDを売ろうと思っています。みなさんぜひともご購入ください。
 ハルモニと私たちの子どもたちのいのちをつなぐために! 
※CDのオーダーはこちらから

 




DVD
つながる歌 つながる舞 つながるいのち
―戦争と女性の人権博物館建設のためのチャリティーコンサート・大阪


DVDビデオ 140分
2009年/2500円(別途送料:1枚180円、2枚210円、4枚まで290円)
※DVDの収益金はすべて「戦争と女性の人権博物館」建設委員会に寄付されます
問い合わせ:つながるコンサート実行委員会
 私たちが日本軍「慰安婦」被害者のハルモニたちのためになにができるのかを考え、このコンサートを企画したとき、安聖民さん・李政美さん・趙寿玉さんの3人の在日女性芸術家に出演をお願いしたのは、とても自然なことでした。日本という土地で「在日」で生きるということを表現をもって真摯に問い続けることは、3人の共通した姿勢であり、そして私たちは以前からそうした3人の熱烈なファンでした。ハルモニたちのことを思う私たちの気持ちと、3人の表現に深く共感する私たちの気持ちがとても自然に結合して、今回のコンサートはうまれました。私たちにとっては3人のうちひとりが欠けても成立しえない舞台でした。
 そしてそれは3人の出演者にとっても同じ事ではなかったかと思います。ハルモニたちを思う気持ちと、表現者にとって生そのものである歌が、舞が、とても自然な形で結合・昇華し、表現されました。それは一緒に舞台をご覧になった方なら誰もが同感いただけることと思います。3人が発する決して言葉にならないメッセージは、ハルモニたちにつながり、そして観客席にいる私たちにつながり、特にこれからこの土地で生きていく若い人たちにつながったのではないかと思います。

 このような感動的な舞台を実現してくださった安聖民さん・李政美さん・趙寿玉さんに、尽くせぬ感謝の意を捧げます。

 私たちは多くの人たちにこの舞台を追体験して欲しいと考え、DVDを制作しました。なにぶん素人ゆえ、舞台の息吹を十分伝えられるものにはならなかったかも知れませんが、それでも出演者3人の「生」の根っこのところと、私たち実行委員会の溢れんばかりの愛と熱意は表現できているのではないかと自負しています。

 このDVDを是非お買い上げ下さい。貴重な収益金は全て「戦争と女性の人権博物館」建設委員会に寄付させていただきます。
 あなたとわたし、そしてハルモニの心が、いのちが、つながりますように。

※CDのオーダーはこちらから
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このレポートの写真はだいさん撮影


↑ハルモニたちと。李政美さん、筆者

 9月20日から23日までの4日間、わたしは韓国の地にいました。ほぼ17年ぶり、2度目の韓国。 今回の旅には、今年6月21日に大阪で開催された「つながるまい つながるうた つながるいのち ―戦争と女性の人権博物館建設のためのチャリティーコンサート―」の収益金を韓国のハルモニたちに届けるという明確な「任務」がありました。
 大阪におけるたくさんの李政美ファン、そして大阪で昔から「慰安婦」問題の解決に取り組んできた人たちと一緒に、わたしなりに一生懸命このコンサートの成功に取り組んできました。その過程においてあれこれしんどいこともたくさんありましたが(笑)、結果、コンサートは満員御礼。そしてなによりも安聖民、趙寿玉、李政美の3人の「在日」女性によるしなやかなステージに接した瞬間に、わたしのそれまで蓄積していたモヤモヤは、感動の涙と共に一気に晴れたのでした。
 その収益金221万円――出演者からもカンパをいただき、コンサートのチケットを買い、関わっていただいた一人一人の善意の蓄積である221万円を、送金ではなく手渡ししようという方向が出たときに、わたしは家族の白い視線も顧みず(笑)パスポートをとり、気がつけば大韓航空機に乗っていたのでした。

 ハルモニたちにお金を届けたのは9月21日(日)です。メンバーはチョンミさんの他、大阪での「つながるコンサート」の実行委員が4人、東京で2月に開催されるコンサートの実行委員のメンバー3人、長野から1人の計8人です。11時に挺対協の運営するウリチップに行き、ハルモニたちと昼食を食べる予定になっていました。
 ウリチップとは我が家という意味で、挺対協の運営する西大門(ソデムン)の、坂道を登ったところにそこはあります。


↑門からウリチップを望む

 門をくぐるとちょっとした庭が広がっていて、小さな犬がお出迎え。多少緊張気味にその犬を観察していたら、吉元玉(キル・ウォノク)ハルモニが腕をひろげながら坂を上がってきます。わたしは感激しながらハルモニと握手しました。続いて李容洙(イ・ヨンス)ハルモニが、元玉ハルモニよりはゆっくりした足取りで上がってきて、わたしを両手で包んでくれました。このお二人は、つながるコンサートにゲストとしてきていただきました。3ヶ月ぶりの再会。
 何が起こっているのか分からないような、二日酔いでもないくせに地に足が着いていない浮遊感がわたしを包みます。つながるコンサートのしんどかった日々はまさに今日のためにあったのだと実感し、思わず涙が溢れそうでした。 ⇒
 ウリチップには吉元玉ハルモニと李順徳(イ・スンドク)ハルモニが暮らしています。李容洙ハルモニはこの日のために、暮らしている大邱(テグ)から出てきてくれました。以前ここに暮らしていた黄錦周(ファン・クムジュ)ハルモニは、痴呆のため今は娘夫婦と釜山で暮らしているそうです。
 李順徳ハルモニは輝かしい一審勝利判決を勝ち取った関釜裁判の原告です。でも目の前にいる李順徳ハルモニは、目がお悪く、元気がありません。すでに90歳を超えておられるのだから無理もないのですが…。つながるコンサートの打ち上げで「わたしたちは100歳まで生きる」と豪語した李容洙ハルモニも、足もとがおぼつかないように見えます。「わたしたちには残された時間がない」と実感せざるをえません。

↑左から、李順徳ハルモニ、吉元玉ハルモニ、李容洙ハルモニ、チョンミさん

 ウリチップでは静かな時間が流れています。食卓には心のこもった手作りの料理が並び、その一品一品がとても美味しくありがたさを感じました。韓国滞在中、最も美味しかったのがこのウリチップでの昼食でした。ハルモニたちは客であるわたしたちを気遣い、お腹いっぱいになったわたしに料理を勧めます。
 そして歓談。ハルモニたちと李政美さん、挺対協共同代表の尹美香(ユン・ミヒャン)さんらは冗談を言い合い、李容洙ハルモニはいつものことですが、吉元玉ハルモニも饒舌です。元気のない李順徳ハルモニを元気づけて歌わせようと、吉元玉ハルモニと李容洙ハルモニが歌いだします。

 「姉さん歌いなさいよ、みな日本から来てくださってるんだから」
 「何を言ってるんだい、わたしは歌わないよ」と、しんどそうな李順徳ハルモニはそれに乗らなかったのですが…。

 241万円は綺麗な手書きの袱紗に包まれ、実行委員長よりハルモニたちに贈呈。ハルモニたちは本当に喜んでおられました。その心がこちらにも伝わってきて、わたしも本当に嬉しかった、本当に嬉しかったのです。


 挺対協の共同代表の尹美香さんによると、「戦争と女性の人権博物館」は来年3月8日に着工式を行うとのことです。本当は3・1独立記念日に開催したいが、それでは独立運動遺族の反対に火を注ぐから、世界女性デーを選んだとのことでした。100坪の土地をみんなで囲んでセレモニーをするから、日本からまた来て欲しいとお誘いを受けました。
 政府の支援も思うようにいかないし、募金も決して思うようには集まっていないようでしたが、「戦争と女性の人権博物館」は何よりもハルモニたちが待ち望んでいる施設です。何としてでも成功させなくては! ⇒
 先日ソウル市は博物館の建設許可を出しました。ウリチップを訪れた後、わたしは建設予定地を訪れました。そこにはまだ古い売店が営業していて、ソウル市民の憩いの場にもなっていました。来年3月の着工式までには更地になる予定です。

↑建設予定地にある売店

 ハルモニたちの苦難と闘いの人生が、歴史が、ここに刻まれることになると思うと感無量でした。ここは西大門独立公園の中にあっても特別な場所になるはずです。ハルモニたちの生こそが、人間性の豊かさを教えてくれるからです。そしてそれは日本に住む私たちにとっても同じに違いありません。

↑西大門刑務所歴史館の門

 友人から、今回の韓国訪問で何か変わったか?と訊かれました。
 答えは「とりたててなかった」です。
 一度目の韓国は、罪悪感で一杯でした。当時日本の加害責任が問われはじめた頃で、「慰安婦」問題に関心を持っていたわたしは「日本人としての自分とは?」「男性としての自分とは?」と、いわば己のアイディンティティを問いつめていた時期ではありました。そういった感覚は今でも大事に抱えているのですが、今回の韓国行はそういう思い詰めたものではなく、ある意味自然体ではありました。
 吉元玉ハルモニや李容洙ハルモニが被害女性だということを忘れているわけではありませんが、それ以前におふたりとも等身大の人間なのだと。上手く言えないのですが、わたしにとっては「とりたててなかった」ということが、とても大きな事だったのです。
 ハルモニたちに向き合うことと自分が自然体でいることとの間に乖離がなく、韓国にいるイルボンサラムである自分に乖離がなく、こういう事をしている自分と子どもを愛する自分とに乖離がない…。10代の頃のようなセンシティブな感性がないかわりに、妙に素直に自分が受け入れられるのでしょうか。
 自分を受け入れられるということ。
 李政美さんの歌う「ありのままの自分」がわたしのベストソングであるように、わたしのなかに変化があったのかも知れません。子どもがいて、ツレアイがいて、そういう生活の月日の積み重ねが心のどこかに作用しているのかも。
 不思議と焦燥はなくなりました。それが達成できる自信があるわけでもないのに。でもしなければならないことだけは分かっています。そしてそれが、わたしがこれから生きていく日々になります。
 その日々が、どうかハルモニたちの心に、いのちに、つながりますように。


↑目が潤むS実行委員長とちょんみさん、ハルモニたちと。
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 ありがとうございました。6月21日のつながるコンサート、多くの方の想いが集まり無事に終えることができましたこと、この場をお借りして感謝の思いを申し上げます。
 元日本軍「慰安婦」のハルモニとお会いして、何かをしなければと思いながら時間ばかりが過ぎてしまっていましたが、その私たちの肩を押してくださったのは 東京のナヌム支援のコンサートにいらしていたイ・ヨンスハルモニであり、映画「オレの心は負けてない」のソン・シンドハルモニでした。
 最初に立ち上げたのは李政美さんのファンの数名でしたが、その後、実行委員会の輪はどんどん大きくなり、女性男性、日本人朝鮮人、色々な立場のものが、それぞれ自分が何が出来るかを考えながらの8ヶ月間でした。
 まず、心から出演者の方にお礼を述べたいと思います。趙寿玉さん、安聖民さん、李政美さん――三人の魂の表現は、その表現以外の何ものも必要としない、壮絶なものでした。ハルモニたちに澱のようにたまった恨も、そして、その時間空間を共有した私たちの恨も、ふりほどくかのような素晴らしいものでした。
 そうして、このコンサートに来てくださった多くのお客さまにも心からお礼をの申し上げたいと思います。あの時を一緒に過ごしてくださった皆さんの想い、熱気……。集ったお金も勿論ですが、あの時間、あの空気がきっと次なる新しいものにつながっていく事が出来ると思いました。そして本当にうれしい事に、すでに他の地域でも、このコンサートにつながる企画があると聞いております。
 また、全国から賛同金を寄せてくださった方々にも、感謝の思いでいっぱいです。お顔も存じ上げない、お話しした事もない方からの 遠くは、東北や四国の方からのカンパや熱いメッセージにどれだけ勇気づけられたことでしょう。本当にありがとうございました。
 コンサートは終わりましたが、ここでつながった多くの人たちとこれからも一緒に歩いて行きたいと思います。すべての『いのち』を大切にする人たちと……。すべての『いのち』に感謝しながら……。
 ~手をつないで行こう 一緒に行こう~
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2008年9月10日現在
収入

チケット    2,893,500

個人賛同    622,500
団体賛同    164,000
広告       285,500
物販       144,000
会場カンパ    97,730
カンパ      109,220
その他収入   22,510

収入合計  4,338,960
支出

出演者     300,840
宿泊費     100,800
交通費     310,480
会場       394,470
音響       230,315
リハーサル   12,000
花         12,500
展示       18,660
当日食費    86,659
スタッフ      7,190
印刷       322,175
送料        13,110
通信       24,600
会議       13,460
雑費       75,835
その他支出    3,230

支出合計  1,926,324
  差引収支 2,412,636
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「つながるコンサート」にご賛同ありがとうございました(7/18現在・五十音順)
個人賛同
(非公表含め283名)

浅田義信(広範な国民連合・大阪)/足立綾/足立一夫/井口成子/李貴子/李根石/石田寛/石田芳子(石田アートオフィス所長)/イダヒロユキ(大学非常勤、ユニオンぼちぼち)/市場淳子/李春子/李鐵/李正成/李典子/伊塚正/稲岡了三(のとピースサイクル)/稲垣佳世子/井上正弘(ピースサイクル舞子)/井前智子/井前弘幸/李美愛/林祐里/任隆正(在日コリアン青年連合北大阪)/岩野政樹/上島博/上杉聰/植田直美/梅元瑞枝/江川協子/榎本啓子/及川葉/呉光現/呉祐見/大菅駿/おーたからん/大田美智子/大西誠司/大西まゆみ/大野恵子/大宮弓子/岡田亜杞子/岡田雅宏/岡真理/岡村勝行/岡村達郎/勝浦幸子/垣内義博/勝部尚子(大阪高教組女性部)/加藤雅康/加藤義雄/門林洋子/金関恕/金根美幸/冠木克彦(弁護士)/冠木雅子/川崎麻奈美/川瀬俊治/川村晃生/姜あや/姜健一/姜朱実/康宗憲/姜孝裕/姜明寿/北嶋尚人/北嶋由記/金日永/金愛子/金甲生/金均/金京子/金京美/金床憲/金秀哲/金達之/金昌五/金大一/金泰子/金大昊/金藤江 ⇒



金恒勝/金厚子/金洪仙/金麻紀/金良真/金良順/金淳次/金悦子/金隆司/日下景子/国久シゲ子/久保武彦(東大阪市議会議員)/黒田薫/合田悟(源氏ヶ丘教会)/合田紀美/高銖春/高秀賢/高賛侑/高海正/高喜枝/高年世/駒井栄美子/コンスタン・レイ/佐古和枝/佐々木千枝/貞清祥子/佐藤佳子/篠田潔/下山久子/酒肆和子/申敬澈(釜山大学教授)/申英子/申龍美/申順子/杉田幸子/杉田みのり/世良砂湖/宋政哲/高橋伸二(郵政ユニオン)/竹田政市/竹中道代/田中丈悦(堺市議会議員)/田中ひろみ/玉木佐江美/崔日功/崔誠一/左龍子/張純芙/張征峰/張叶実/曺東鉉/池栄(ゴイチ株式会社代表取締役会長)/趙貞姫/趙昌植/趙太植/鄭貴美(NPO法人うり・そだん理事長)/千秀月/丁文子/津川多津子/徳井和美/都鐘宇(大阪留学同市大支部長)/豊田勇造(シンガーソングライター)/中川加代子/中田光信/中野訓枝/中村優子/永島暉臣慎/西村寿美子/西村英樹(ジャーナリスト)/西山章子/西山朋子/西山登/野々脇敬子/盧幸枝 ⇒



野間淑美/野村生代(枚方市議)/野村佐代子/萩ルイ子/朴一(大阪市大教授)/朴久美/朴笑/朴敏夫/朴理紗/橋岡剛子/長谷川洋一/原田浩/方清子/韓明子/久恒忠/飛田雄一(神戸学生青年センター館長)/玄由美/福井逸治/藤岡郁子/藤田昭彦/藤田憲司/藤田なぎ(平和と生活をむすぶ会)/藤本法子/二木洋子(高槻市議)/淵田吉実/夫貞生/夫裕子/古谷和子/許景民/許敬子/許正子/前澤美智江/松平要(東大阪市議会議員)/松村徳子/松本百合/三宅方美/宮島臣一郎/宮谷則子/村上光子/村田郁子/文主継/文年子/毛利勇二/百木伸哉/森一敏/森節雄/森田恒一/森本竜二/森ゆみ子/矢代俊三(「現代の理論」編集委員)/柳本照男(国際文化財研究センター)/山内小夜子(僧侶)/山崎展子/山先安生/山下慶喜(茨木市議会議員)/山田昭次/梁愛瞬/梁海敏/梁優子/尹清美/尹賢信/尹賢泰/尹恵美子/横道昭子/吉岡奈保子(木村書店)/吉岡祈子/吉川邦良(技術者)/吉川雅子(自由メソジスト源氏ヶ丘教会女性部)/吉田秀子/米田千代子
団体賛同
(32団体)

アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局/安聖民民謡教室生徒一同/映画「あかしめたち」市民による制作グループ/大阪高教組香里丘高分会/大阪市立大学朝鮮文化研究会/おんな労働組合(関西)/からおけクラブ「金歌会」/韓国雑貨・ポジャギSonamu/旧日本軍「慰安婦」問題早期解決をめざす会(神戸)/旧日本軍性奴隷問題の解決を求める全国同時企画・京都実行委員会/クロスロードカフェ/こりあ企画/コーラス「コールアリラン」/コリアンアカデミー中級クラス一同/在日韓国青年同盟大阪府本部/在日韓国民主統一連合(韓統連)大阪本部/在日韓国民主統一連合(韓統連)生野支部/在日韓国民主統一連合(韓統連)東大阪支部/在日本朝鮮民主女性同盟生野西支部/(有)サンオープランニング/自由メソジスト源氏ヶ丘教会女性部/人権と平和を考える枚方「映画の会」/新社会党大阪府本部/「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク(VAWW-NETジャパン)/朝鮮女性と連帯する宮崎県女性の会/日本軍性奴隷問題の解決を求める会in大阪/阪南中央病院労働組合/ハンヌリ有志/東大阪市教職員組合/ふぇみん・婦人民主クラブ大阪/桃谷高校朝鮮文化研究部/ヨソンフェ大阪
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 KY生さんのブログから
その場に居合わせた幸せ

大変素晴らしく、また感動的であった。

800人はいる会場が満杯。
これほど質の高いイベントはそうあるものではなく、それを ちょんみさんの追っかけメンバーが、ボランティアで手作りでやりとげたという事が驚き。 あの公演は、プロでもそうそうできる公演ではない。
ほんの半日関わらせていただいただけだが、そのことが大変幸せだったし、つくづく行って良かったとおもっている。
いまだに感動は覚めやらない・・。

安聖民、李政美、趙寿玉。
きら星のようなこの三人が、超一流のパフォーマンスをぶつけあった。

パンソリ

安聖民さんのパンソリを初めて聞いた。
パンソリなるものを初めて知ったのは“西便制~風の丘を越えて~”という映画を見た時である。その時の衝撃はわすれられない。 その後、「春香伝」なども見たが、パンソリそのものは悲劇的な主題をあつかうものかと思い込んでいた。 
ところが、ところが今回の水宮歌の面白いこと、コスの朴根鐘さんとの絶妙なかけあい、まだまだずっと聞いていたいと思った。 丁度日本の浪曲、講談のような・・・。
安聖民さんの表情豊かなこと、コスとのやりとりが絶妙、まるで十年のコンビのよう。でも、鼓手の朴根鐘さんとは初対面だったそうだ。それでも二人の間に太鼓があればそれで自然とできちゃうんですね、とは打ち上げでの根鐘さんの弁。

つながる舞

趙寿玉さんの舞は神宮寺の渡来人祭りの時にはじめて見て感動した。あの時は蝶がとまった。
今回も素晴らしかった。とくに最後の小さい太鼓を叩きながらの小鼓舞は実に優雅で、どこで叩いて音を出しているんだろうと思うほど。 あの足さばきの優雅なこと、ファンが一持間も前から並び争って前の席をとりたがったのは、あの踊りの隅々まで見たいからだった。

私達の代で、もうこんなことは終わりにして欲しいと挨拶するハルモニ達。
「私達が何回も日本に来ている理由はもうおわかりですね。平和で穏やかな世界をつくるためです。次の子供達にこのような問題を残してしまってはいけないと思います。みなさんも協力をお願いします」 ⇒
 つながる歌

い・ぢょんみさんとハルモ二達が繰り返し感謝していたが、そもそも彼女が歌を再開していなかったら、このイベントも、昨年のナヌムの家の支援コンサートも、なかったのだ。
2005年からきいているが、年を追うごとに、ますます円熟して、ますますピュアになって、ますます心打つ歌になっていると感じる。 この魅力、どこからくるんだろうか・・。

壇上に上がったハルモニ達も一緒に”オギヤディヤ”を演じ、うたう。いやほんとに楽しそうだった

オギヤディアが終わってフィナーレへと思った瞬間、急にキル・ウォノク(吉元玉)ハルモニがマイクを握り民謡を歌った。続いて、イ・ヨンス(李容洙)ハルモニはチンド・アリランを歌い、あっというまに場内が一体となって合唱、そこここで踊りだす。
フィナーレででるはずのペンノレはどこかへ飛んで行って、そのままミリャン・アリランへ。

「種をまいてください」

言いだしっぺ達、とくに会場での主催者挨拶は素晴らしかった。彼女の挨拶にかかわった人たちの思い、演じた3人の思いが凝縮されている。

「・・・・はじめて慰安婦のハルモ二にお会いしたのは2003年8月でした。その時に流した自分の涙を決して自浄作用にはしたくない。自分は何が出来るんだろうか、絶対に考えようと思いながら時がたってしまいました。
自分がなにもしないということは、この問題を闇に葬ろうとしている人となんらかわりはないんだ、そう思いました。 そして、おおくの仲間と一緒にこのコンサートをしようと思いました。ハルモ二たちの思いにつながりたいと思ってこのコンサートを企画しました。
ハルモ二達からいのちのつながる在日の女性アーティスト、安聖民さん、趙寿玉さん、李政美さんの表現をとおして歴史に刻まれた痛ましい傷跡に美しい花を、希望の花を咲かせたらと思います。種は皆さんがお持ち帰りください。そして周りにまいてください。」
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つながる歌 つながる舞 つながるいのち

―戦争と女性の人権博物館建設のためのチャリティーコンサート―


日時  2008年6月21日(土) 開場16:30 開演17:30
会場  エル・シアター(天満橋 エル・おおさか内)
     大阪市中央区北浜東3-14 地下鉄谷町線・京阪電鉄「天満橋」駅から西へ300m 
出演  安聖民(あんそんみん)/パンソリ
     李政美(いぢょんみ)/歌
     趙寿玉(ちょうすおく)/サルプリ舞・その他
チケット料金 一般 3500円(当日4000円) / 中学生・高校生 2000円(当日2500円)
お問い合わせ・予約
   電話:080-6188-0453/FAX:06-6728-8005/メール:tsunagaru0621@yahoo.co.jp
主催 つながるコンサート実行委員会 / 大阪大学付属病院看護師労働組合
※収益金はすべて「戦争と女性の人権博物館」の建設費用として寄付します。
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